コンディションを客観化する〜フィットネス・ファティーグ理論

「フィットネス・ファティーグ理論」とは練習によって能力が向上した状態(フィットネス)と、練習による疲労がたまった状態(ファティーグ)のバランスを可視化するツールのようなものです。

日々のパフォーマンスとは以下の式で表すことできます。
 パフォーマンス=「フィットネス」-「疲労」であらわすことができます。

運動をすれば能力値であるフィットネスは上がり、休めば下がります。
疲労も同様に、運動をすれば疲労は上がり、休めば下がります。
そして、それぞれの上昇度合いや劣化・回復度合いは異なります。
フィットネス・ファティーグ理論によって、現在のパフォーマンス、すなわち練習効果である能力から疲労を差し引いた値が可視化できます。

私はこの理論を雑誌「Tarzan」の2018年2月号で知りました。
以下のリンクから可視化に使うExcelファイルをダウンロードできます。
https://magazineworld.jp/tarzan/event-735/

この理論のミソは、「ランニング係数」という負荷度合いを自分のレベルに合わせて設定することで、ファンランナーから実業団まで幅広く使えるということでしょう。
私の場合も2018年東京マラソンでのコンディショニングに非常に役立ったと思います。
たとえば、以下は私の2018年2月に向けたトレーニング表。

オレンジの「Performance」が、フィットネスから疲労を除いたいわば私のコンディション。これを最大化するために練習計画を立てることになります。
今回はいつものレースよりも本番前の一週間を徹底的に疲労抜きに使い、ほとんど短い距離のダッシュしかやりませんでした。お陰でマイナス基調だったパフォーマンス値を本番前日に最大値とすることができ、疲労感なく本番を迎えられたと思います。


グラフですとよりはっきりわかります。本番レース前は30km走など負荷の高い練習が続きますが、いつ頃からダメージが抜けるのかを可視化できればムリしすぎる心配がありません。


逆に練習嫌いの私の場合(笑)、練習不足も可視化することができます。
追い込みすぎず、足りなすぎず、ほどよく練習計画を立てるには最高のツールです。


それ以降も継続して活用しており、練習日記も同じExcelファイルに管理するようになりました。
練習し過ぎの方も練習不足の方も、ぜひ使いこなしてほしいです。



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